≪出家と解脱≫<出家の登場 その2>
≪出家と解脱≫
<出家の登場 その2>
現世の苦しみからのがれるために社会から抜け出る、出家を選択し最小限の生命浴だけで生命活動を持続し、新たな再生に導く業の潜勢力の影響を受けることを極力排除することをえらんだのです。
前に述べた、「非ず非ずのアートマン」の有名な言葉を残したバラモン教のヤージュナヴァルキアさんも、アートマンを求めるべく、多くの宗教学者との論争で勝ち得てきた財産を全て奥さんに譲り、どこかえいってしまいました。
彼らは、生産活動を一切せず、民衆から食べものをお布施してもらいながら苦行や瞑想をおこないます。
民衆が出家者のお布施をするのは、功徳を積むことになると考えられていたからです。
出家者たちは、体の感覚器官から入ってくる刺激を遮断することによって、体と心の主体であるアートマンに新たな業の潜勢力が及ばないようにすることや、心身を痛めつけることにより、純粋な精神状態になり、神通力を身につけることができると考えました。
この苦行の苦しみを享受することにより、来世に善き生存クラスに生まれ変わると考えていました。
例えば、一日中炎天下で立ち続けることや、意識がなくなるほどの長い時間呼吸を止めたり、極限までの断食を行うことまでもしていました。
また、心静に瞑想を行うこともしていました。
このように、出家者たちの中から、独自の宗教哲学をもつものが現れ、バラモン教意外の宗教もたくさん出現しました。
お釈迦さまもこのような出家者の一人なのです。
次回は、【仏教の基本的な教え】≪1.仏教の誕生≫<お釈迦さま>です。
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