沖縄県那覇市の密教護摩祈祷、祈願寺

 真言密教、不動明王、護摩祈祷、護摩祈願、日々役に立つ仏教 心を癒す感動する仏さま、物を手作りしそこに魂を入れる、  密教寺院勝龍寺沙門龍明のブログです。

真言の威力を体現する大日如来の化身・大日大聖不動明王

仏・仏像を知り日々に役立てる


密教に於ける仏像とは、何か?  仏教の信仰対象である仏の姿を表現した像のこと。仏の世界にも大きくわけて4グループに分類されています。細かく紐解き説明し、日々の生活に役立たせたいと思います。

犬鳴山のお不動さん



不動明王は、護摩祈祷の本尊として、国家鎮護から戦の勝利祈願、個人の息災など、様々な場面で祈られる存在です。
インド名は「アチャラナータ」。
「アチャラ」は「動かない」、「ナータ」は「尊者」のことで、「揺るぎない尊者」の意味から、不動または無動と漢訳されています。
明王とは、密教特有の仏尊のグループで「明」は、明呪すなわち真言を意味します。
密教で神秘的な力をもつと教える真言の威力を体現する尊格です。

護摩祈祷



明王のグループのなかでも不動明王は、代表する存在に成ります。
真言密教の経典である「大日経」に大日如来の使者として登場します。
儀軌(ぎき)修法教科書には、 「大日如来が教化しがたい衆生を救うために恐ろしい姿をとる」と記されています。

不動明王写仏



一説には、お釈迦様が修行のおり、成道を邪魔せんと悪魔が押し寄せたところ、釈迦は降魔の印を結び、摩をたちまちに降伏させたと伝わります。
不動明王は、この時の釈迦の内証を表現した姿であるとも伝えられています。
不動明王は、降魔の仏様であるとともに、修行者を加護し、修行の功を達成させてくださる慈悲の存在でもあります。
そのために、厄年や厄払いに、ものすごい加持力をもって悪魔(厄)を払い除けて下さるのです。


不動明王の形
不動明王は、比較的にふっくらした童子体型です。
肌の色は、基本的に青黒色ですが中には、黄色や青や赤色の不動明王も存在します。

黄不動(きふどう)は、滋賀県大津市の園城寺、通称三井寺に秘仏として伝わる、全身が黄色の不動明王立像の仏画である。平安時代初期9世紀の作で、国宝に指定されている。円珍が感得した像を描いたものとされています。三不動の一であり、別名、金色不動明。
黄不動 滋賀県大津市の園城寺、通称三井寺



天台宗青蓮院門跡の激しく燃え盛る焔を背にした青不動明王が、濃茶褐色の画絹に描かれた「絹本着色 青不動明王二童子像」。
青蓮院門跡 青不動



高野山別格本山明王院の本尊赤不動明王は、いわゆる感得像で、赤い身色の不動明王を二童子と共に描いた画幅です。弘法大師の甥に当たられる方で、後に天台の座主にもなられる智証大師円珍和尚が、修行中に感得した不動明王の姿を、その余りの有り難さに自分の頭を岩に打ち付け、岩絵の具に頭血を混ぜて写しとられたと言われています。
高野山明王院赤不動



上記の三不動は、国宝級ばかりです。すべて仏画ですかこちらが手本となり、数々の不動明王の仏像が数多く生み出されました。
明王は、多面多臂が多い中、不動明王は一面二臂像で普通の人間像であらわされている為、非常にひたしみが在ります。
身体は童子ですが、顔は忿怒の形相です。
右目を見開き左目は細める天地眼や両目をカーと見開いている。
眉をひそめて額にしわを寄せる。
口元は、下の歯で上唇をかみ、左上と右下の牙をのぞかせる。
頭部は、莎髻を結うか蓮華形をのせ、束ねたベン髪を左肩に垂らす。
右手に剣、左手に羂索を持つ。
火焔の光背を背に、盤石座に座る、もしくは立つ。


不動明王と眷族
不動明王には、多くの従者が仕えており、三十六童子や八大童子や二童子が代表です。
三十六童子には、「南無三十六童子経」があり、当山での勤行で毎日読誦しています。
三十六童子



南無三十六童子
矜迦羅(こんがら)童子・制叱迦(せいたか)童子・不動恵(ふどうえ)童子・光網勝(こうもうしょう)童子・無垢光(むくこう)童子・計子爾(けいしに)童子・智慧幢(ちえどう)童子・質多羅(しつたら)童子・召請光(ちょうしょうこう)童子・不思議(ふしぎ)童子・羅多羅(らたら)童子・波羅波羅(はらはら)童子・伊醯羅(いけいら)童子・獅子光(ししこう)童子・獅子慧(ししえ)童子・阿婆羅底(あばらち)童子・持堅婆(じけんば)童子・利車毘(りしゃび)童子・法挟護(ほうきょうご)童子・因陀羅(いんだら)童子・大光明(だいこうみょう)童子・小光明(しょうこうみょう)童子・仏守護(ぶつしゅご)童子・法守護(ほうしゅご)童子・僧守護(そうしゅご)童子・金剛護こんごうご)童子・虚空護(こくうご)童子・虚空蔵(こくうぞう)童子・宝蔵護(ほうぞうご)童子・吉祥妙(きちじょうみょう)童子・戒光慧(かこうえ)童子・妙空蔵(みょうくうぞう)童子・普香王(ふこうおう)童子・善儞師(ぜんにし)童子・波利迦(はりか)童子・烏婆計(うばけい)童子
聖無動(むどう)の眷族(けんぞく) 三十六童子 各千萬童(おのおのせんまんどう)を領す 本誓悲願(ほんぜいひがん)の故(ゆえ)に 千萬億(せんまんおく)の悪鬼(あくき) 行人(ぎょうにん)をによらんせん時 この童子の名を誦すれば 皆悉く(ことごとく)退散し去る 苦し苦厄の難あらん しゅそ病患(びょうげん)の者は まさに童子の名を呼ぶべし しゅゆにして吉祥(きちじょう)を得ん くぎょう礼拝する者の 左右を離れず 影の形に従うが如く守り長寿の益(やく)を獲得(ぎゃくとく)せしむ。
南無帰命頂礼大日大聖不動明王四大八大諸忿怒尊(南無きみょう頂礼しだいはちだいしょふんぬそん)

















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