沖縄県那覇市の密教護摩祈祷、祈願寺

 真言密教、不動明王、護摩祈祷、護摩祈願、日々役に立つ仏教 心を癒す感動する仏さま、物を手作りしそこに魂を入れる、  密教寺院勝龍寺沙門龍明のブログです。

天部の最高位の存在・梵天

仏・仏像を知り日々に役立てる


密教に於ける仏像とは、何か?  仏教の信仰対象である仏の姿を表現した像のこと。仏の世界にも大きくわけて4グループに分類されています。細かく紐解き説明し、日々の生活に役立たせたいと思います。

唐招提寺 梵天



バラモン教の最高神で、万有を生み出すというブラフマン(梵)が仏教に取り入れられたものが梵天である。

バラモン教最高神 ブラフマン  (中央)



天部の最高位に位置し、色界の中の初禅天(目・耳・身・意の四つの意識がある場所)に住んでいるといいます。
梵天は、仏法を守護し、如来や菩薩に従って説法の場に当来します。
一般的に帝釈天と一対でつくられ祀られることが多いようです。
帝釈天とともに、如来や菩薩の脇侍として表されることが一般的で、単独での像は殆どみられません。

左から帝釈天・観音菩薩・梵天 東寺



梵天は、十二天や二十八部衆のひとりでもあり、両界曼荼羅に描かれています。

興福寺 梵天




梵天の形
頭に宝髻を結い、中国の貴神風の礼服をまとっています。
この姿の場合、人間と同じ様子であらわされ、大半は立像です。
持物は、払子、柄香炉などを手にしています。
払子ーはっす
柄香炉



一対をなす帝釈天とは、大変似ており見分けがつきにくいですが、中尊の左に位置し向かって右手が梵天になります。
密教像においては、四面四臂、三面二臂などで、多面多臂が多いです。
蓮弁に座し、数羽のガチョウに乗った姿で表されるのが大変珍しいです。

東寺講堂 梵天



梵天のご真言
オン ハラジャ ハタエイ ソワカ
ナウマク・サマンダ・ボダナン・ボラカンマネイ・ソワカ

梵天印




梵我一如(ぼんがいちにょ)
梵我一如とは、梵(ブラフマン:宇宙を支配する原理)と我(アートマン:個人を支配する原理)が同一であることです。
これらが同一であることを知ることにより、永遠の至福に到達しようとする思想。
古代インドにおけるヴェーダの究極の悟りとされます。
仏教では、梵(ブラフマン)が人格をともなって梵天として登場しますが、本来のインド思想にあっては、自然そのもの、あるいは遍在する原理、または真理を指しています。
我(アートマン)とは、身体の中にあって、他人と区別しうる不変の実体(魂のようなもの)として考えられ、「真我」と漢訳されます。

梵我一如は、個人の実体としての我が、宇宙に遍在する梵と同一であることを悟ることによって、本当の自分を悟り、心が自由になり、あらゆる苦しみから逃れられ、他の人に対し思いやりが芽生える、ことではないでしょうか。                                    

  
梵天の慈悲
仕事や行動を始めるときに利益追求で動く事もあるでしょうが、他の人のためにとか世の中のために役に立つように考えますよね。
家族のために、ご先祖様のために、地域のために、会社や組織のために、世の中のために、この肉体の自分を超えて誰かのために動こうとするおもいが、梵天の慈悲なのです。
たとえば、自分が身につけた技術や、自分が身につけた知識・智慧、自分が気づいたことなどを他の人に伝えたいと思った瞬間にあなたの心の中に、この世の宇宙創造神であり梵の原理であるブラフマン、梵天がいるのです。
そしてそのことに気づいた人が、梵我一如、自分もまた宇宙の一部であり自分の中に宇宙があるという真理を深く覚る人です。

誰かのために動こうとするとき真言  ナウマク・サマンダ・ボダナン・ボラカンマネイ・ソワカ を唱え梵天さまに 心願成就 所願成就  を願うと良いでしょう。

この世の創造神であり根本原理だからこそこの世の願いは梵天さまが力強く現世利益に導いてくださるでしょう。















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