沖縄県那覇市の密教護摩祈祷、祈願寺

 真言密教、不動明王、護摩祈祷、護摩祈願、日々役に立つ仏教 心を癒す感動する仏さま、物を手作りしそこに魂を入れる、  密教寺院勝龍寺沙門龍明のブログです。

仏法を守護する天部の尊各・八大龍王

仏・仏像を知り日々に役立てる


密教に於ける仏像とは、何か? 仏教の信仰対象である仏の姿を表現した像のこと。仏の世界にも大きくわけて4グループに分類されています。細かく紐解き説明し、日々の生活に役立たせたいと思います。

八大竜王の一人 難陀竜王 三十三間堂



八大龍王(竜王)は、天竜八部衆に所属する竜族の八王です。

法華経(序品)に登場し、仏法を守護する天部の神です。

霊鷲山にて十六羅漢を始め、諸天、諸菩薩と共に、水中の主である八大竜王も幾千万億の眷属の竜達とともに釈迦の教えに耳を傾けたとされています。

釈迦は「妙法蓮華経」の第二十五 観世音菩薩普門品に遺されているように「観音菩薩の御働き」を説いたのです。

その結果、「覚り」を超える「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい、無上正等正覚(むじょうしょうとうしょうがく)」を得て、護法の神となられるにいたりました。

古代インドではナーガという半身半蛇の形でしたが、中国や日本を経て今の竜の形になりました。

ナーガ



それぞれ仏法を守護する八大龍王。

雲を呼び雨を起こす蛇形の鬼類。

龍が人に巻き付いた姿で表現されています。

諸経典に出場する八大龍王は、仏法を守護する者の代表としてあげられる「天竜八部衆」(天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩呼洛伽)の中の龍の八王。

インドでは龍はコブラのイメージで捉えられるが、龍(ナーガ)族という一種族を指すと考える説もあります。

中国では神獣として皇帝の権力の象徴とされます。西洋のドラゴンは羽根をもち、悪者として説話に登場しますが、東洋では善神であり、羽根が無くとも天空を飛翔することができる。(下等な龍は羽根が無ければ飛べない)

龍は、そもそも水と深い関係があり、水の恵みをもたらす神として崇拝されている。そのことから、八大龍王は日本では主に雨乞の神として崇められ、中でも娑羯羅龍王が雨乞の神として特別に取り上げられることが多い。


八大龍王の一覧

1.難陀(なんだ)
歓喜。難陀と跋難陀は兄弟竜王で娑伽羅(サーガラ:大海)竜王と戦ったことがあった。『不空羂索神変真言経』第十六章「広博摩尼香王品」にて
八大龍王 難陀竜王



2.跋難陀(ばつなんだ )
亜歓喜。難陀の弟。難陀竜王と共にマガダ国を保護して飢饉なからしめ、また釈迦如来の降生の時、雨を降らしてこれを灌ぎ、説法の会座に必ず参じ、釈迦仏入滅の後は永く仏法を守護した。

3.娑伽羅(しゃがら )
大海。龍宮の王。大海竜王。「沙掲羅・沙羯羅」などとも漢語に音訳された。法華経・提婆達多品に登場する八歳の龍女はこの竜王の第三王女で「善女(如)龍王」と呼ばれた。空海が新しく名付けることとなった清瀧権現も唐からついて来たこの娑伽羅竜王の同じ娘の事である。
三十三間堂沙羯羅竜王



4.和修吉(わしゅきつ)
「婆素鶏(ばすけい)」とも漢語に音訳された。「宝有(ほうゆう)」、「宝称(ほうしょう)」とも別称された。陽の極まりである「九」、数が極めて大きく強力であるという意で「九」を冠し九頭とされることもあった。よって「九頭竜王(くずりゅうおう)」、「九頭龍大神」等 呼ばれることが日本では多く、九頭一身と言われ考えられるようになった。元の伝説では千あることから「多頭竜王(たとうりゅうおう)」と呼ばれることも稀にあった。もともとは、須弥山を守り細竜を取って食していたという。

5.徳叉迦(とくしゃか )
多舌、視毒。この龍が怒って凝視された時、その人は息絶えるといわれる。身延鏡と金光明経から七面天女は、タクシャカ竜王の娘とされている。

6.阿那婆達多(あなばだった )
清涼、無熱悩。阿耨達(あのくだつ)竜王ともいう。ヒマラヤの北にあるという神話上の池、阿耨達池(無熱悩池)に住み、四方に大河を出して人間の住む大陸 閻浮提(えんぶだい、贍部洲 せんぶしゅう)を潤すと謳われた。800里にも及ぶ池の岸辺は金・銀などの四宝よりなっていたという。竜王は菩薩の化身として尊崇せられた。

7.摩那斯(まなし)
大身、大力。阿修羅が海水をもって喜見城を侵したとき、身を踊らせて海水を押し戻したという。

8.優鉢羅(うはつら)
青蓮華、黛色蓮華池。青蓮華竜王。青蓮華を生ずる池に住まうという。インドでは花弁や葉などの形状を、比喩的に眼を現すことに用いるが、特に青睡蓮は、美しい眼に喩えられる。仏教では仏陀の眼は紺青色とされ、三十二相八十種好の一つ「眼色如紺青相」となっている。「青蓮華」は、漢訳仏典で「優鉢華(ウハツケ)」、「優鉢羅華」などと音写される。中国で「青蓮宇(セイレンウ)」は仏教寺院の別称。また、仏教で「ウッパラ」といえば、「ウッパラヴァンナー」の故事が著名である。


昔から雨乞いの神様として祀られ、日本各地に八大竜王に関しての神社仏閣があります。

八大竜王



宮崎県西臼杵郡高千穂町に八大竜王水神社が有名です。さらにこの近くに、「八大之宮」の名の社があります。
天岩戸神社によれば両社とも八大龍王水神であり、女神(有富)・男神(馬生木)の対を成すとしています。
特に永の内の社は水神としての信仰のみならず勝負事や商売の神様としても信仰を集め、地元・遠来の参拝客も多く、参道に並ぶ献灯には有名スポーツ関係者の名も見られます。
両社とも境内に井戸があり、御神水として持ち帰る参拝者が多いです。

葛城山系(和泉山脈~金剛山地)に役小角が28ヶ所築いたとされている、法華経二十八品の埋納地(葛城二十八宿】。
その一つである和泉葛城山山頂付近には、古くから八大竜王神社が建立されている。

第八番経塚である犬鳴山には、九頭龍大神(ヴァースキ竜王)が祀られています。
犬鳴山 七宝瀧寺



奈良県吉野郡天川村の大峯山龍泉寺では、本尊が弥勒菩薩、八大龍王尊となっている。10月の第二日曜日に毎年、八大龍王大祭が執り行われている。
大峯山龍泉寺本堂



高尾山薬王院境内にある八大竜王堂では、八大竜王像の足元に湧き出る浄水で、お金を洗いそれを資本金にすることで金運招福・商売繁盛のご利益が頂けます。
金色に輝く八大竜王像にお金持ちになれるように祈願せれば、金持ちになれることまちがいないでしょう!
仏法を守護する天部の尊各・八大龍王

高尾山薬王院 八大竜王

















同じカテゴリー(仏・仏像を知り日々に役立てる)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。